(認められないまま、生きてる)
娘と二人のときは、私、ちゃんと母っぽくできてた気がする。
でも、息子が生まれてから、全部のバランスが崩れた。
息子を抱いている私に向かって、姉となった娘は遠慮なく言ってくる。
「これとって」
「こっち来て」
「いっしょにやろう」
すぐそこにあるのに。
私じゃないとダメな感じで。
息子は息子で、泣く。
置いたら泣く。
離れたら泣く。
「大丈夫だよ」と言われても、大丈夫じゃないと身体が言ってる。
—ひとりずつならできる。
なのに、二人になると急に無理になる。
1+1=2のはずなのに、体感では5、いや10。
常に片方を犠牲にしてる気がする。
どっちを助けても、どっちかから責められてる気がする。
私がもっと優しくできたら?
私がもっと我慢できたら?
考えるだけで嫌になる。
—「よくやってる」「大変なのは当然」
そう言われても、受け取れない。
だって私は逃げたいし、しんどさを子どもにぶつけてるし、できてないところしか見えないから。
—娘に優しくできない日がある。
そのたびに、罪悪感が喉につまる。
息子の泣き声に怯える。
それだけで、心がざわざわ暴れる。
母親なんて、向いてなかったのかも。
そんな言葉が、すぐに浮かぶ。
—「できないことを認めたら楽になる」
それもわかってる。
でも、楽になっていい自分だって思えない日がまだ続いてる。
—それでも、朝は来てまた同じことが始まる。
娘と息子が無邪気に笑ってくれる日もある。
「ママ」と抱きついてくる日もある。
そのたびに私は立ち直る。
ほんの少しだけ。
—認められなくてもいいから、今日もどうにかやっていく。
それがたぶん、今の精一杯。


