最近、セロトニンが大事だって
頭ではずっとわかってた。
日光浴すればいい。
散歩すればいい。
自然に触れればいい。
…でも、正直なところ
近所の道路沿いの散歩じゃ、
あまりスイッチが入らなかった。
そんなとき、ふと思い立って
西山荘に行くことにした。
結論:自然の癒す力、なめてた
すごく満たされた。
大杉に囲まれた静かな森の道。
朝露がポタポタ落ちる音。
水面に広がる波紋。
木々の緑が、池ににじむ。
耳も、目も、鼻も、肌も、舌も
ぜんぶ使って「今ここ」に戻ってきた感じ。
5感を使うって、こういうこと
茶碗のあたたかさ。
抹茶の香りとほろ苦さ、深い緑。
岩栗という名前の練り切りの、季節感。
懐紙の手触り。
湯気の立つけんちんそば。
すすった時の音すら、心に沁みた。
「旅行って、5感を使う行為なんだなあ」
思わずそんなふうに感じた。
そして気づいた
家の中で生活の音にまぎれると
集中できないけど、
余計なものを削ぎ落とした空間でなら
“今”を味わえる。
ミニマリストや
わびさびの価値って
きっとこれなんだろうな。
西山荘で出会った言葉:「晏如(あんじょ)」
安らかなさま。不平のないさま。
こんなふうになれたらいい。
そんな理想をふわっと思った。
だから、また行きたい
「今ここ」に戻れる場所。
ちゃんと息が吸える場所。
育児の疲れは消えないけど
こうやって少しずつ回復して、また立ち上がってる。
私の晏如(あんじょ)を
探しにいく旅は続く。


